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道山れいん / しあわせでいいじゃない

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2021年初版第一刷発行 水たまり社 詩集 「詩」「詩歌」「短歌」「ラップ」etc…この、言葉の力のみで世界を変えようとする試みは、ほとんど記録に残っていない太古の昔から行われてきたようだ。壁や石、パピルス、あるいは墓碑、そこには韻を踏んだものから、ノアの箱舟の物語、神々を讃えたものまで千差万別であった。もちろん音楽との融合も早くからなされていたし、それは現代にも脈々と受け継がれている。 この詩集「しあわせでいいじゃない」は著者・道山れいん氏による第三作目であり、クラウドファウンディングによって刊行された。著作の出版というと、大手出版社からの刊行であったり、自費出版だったりと、あまり著者が利益を受けることができないシステムが一般的であったが、このクラウドファウンディングという手法は出版業界にとっても一つの分岐点となるかもしれない。 詩集の中身については是非手に取って読んでいただきたいのだが、一つ印象を述べるなら、「現代の日本人が抱えるブルース」だろうか。繊細で、時にスタイリッシュなのだが、根底に流れる微かな「悲しみ」にふと共感してしまうのである。 「詩」の魅力をあらためて感じさせてくれる作品だ。 道山れいん 福岡県大牟田市生まれ。 東京大学文学部国文学科卒。詩人。言葉と映像と音楽の仕事に携わる。 詩集「水あそび」(2016年ブルーシープ刊)、「水の記憶」(2017年水たまり社刊)。詩の朗読の世界大会「ポエトリースラムジャパン」2017年秋大会、東京代表。2019年、フィンランド・ラハティポエトリーマラソン映像詩部門で日本人初の優秀賞。

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